たんぜん

たんぜん
I
たんぜん【丹前】
(1)防寒用の和服の一。 広袖で全体に綿が入れてあり, くつろぐ時や湯上がりなどに衣服の上に重ねて着る。 本来は男物。 丹前風呂の遊客の風俗から起こったという。 どてら。
(2)歌舞伎の演技様式の一。 丹前風呂に通う遊客の風俗を様式化したもので, 特殊な手の振り方・足の踏み方をする。 現在は六方(ロツポウ)に吸収されて純粋な型は伝承されない。 丹前振り。 丹前六法。
(3){(2)}の振りに合わせて演奏される合方。
(4)江戸時代, 丹前風呂へ通った町奴。 また, その風俗や伊達姿。
II
たんぜん【淡然・澹然】
物事にこだわらないさま。 さっぱりとしたさま。 また, 静かなさま。 淡淡。

「月已に~として東天に在り/愛弟通信(独歩)」

III
たんぜん【湛然】
静かに水をたたえているさま。 また, 静かで動かないさま。

「~として音なき秋の水に臨むが如く/薤露行(漱石)」

IV
たんぜん【端然】
きちんと整っているさま。 礼儀にかなっているさま。 たんねん。

「~と座す」「礼服を着し~たる給仕人/八十日間世界一周(忠之助)」

V
たんぜん【赧然】
恥じ入って赤面するさま。

「満顔の羞色は~として恰(アタカ)も前庭の花より紅ひなり/世路日記(香水)」


Japanese explanatory dictionaries. 2013.

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